私たちは、すべてのものとかかわり合いながら生きています。
生活排水は大きな汚濁原因になって、環境が汚染されているのです。
環境庁の調査によりますと、東京湾の汚濁原因の割合は、
生活排水が70%、
産業排水が20%、
その他が10%
となっています。
また、生活排水中の汚濁原因の割合は、
炊事57%、
風呂30%、
洗濯13%
となっており、
炊事による排水が
汚濁の大きな原因になっているとのことです。
精米された米を水洗いすると、白く濁ったとぎ汁が出ます。
生活排水として排出されるこのとぎ汁には脂質、タンパク質、糖質などの有機物が含まれ、
河川や湖沼などの水質汚濁となリ、水環境を悪化させる原因となります。
さらに、家で使った合成洗剤は、生活雑排水として川に流れ、ゴミとして焼却した石油化学物質は大気中に散乱します。
それらはめぐりめぐって、私たちの身に還ってきています。
海を、土を、空気を汚し、生きものたちを汚し、
私たち自身を汚していることになるのです。
私たちの身のまわりには、有害な物質を使った製品が、たくさんあります。
それらは私たちの暮らしを便利にしますが、中には人の健康や動植物に有害なものもあります。有害な物質(化学物質)には、動植物の毒や体内で作られる胃酸など、自然界にもたくさんありますが、人間が作ったりみつけたりした有害な物質を使った身近な製品の例です。
身近にどんな有害な物質がありどのような危険が潜んでいるのかを学んでみましょう!
ガソリン・灯油 | 燃えやすい |
のり・接着剤 | くっつく |
プラスチック | 軽くて丈夫 |
甘味料 | 甘い味がする |
香料 | においがする |
石けん・洗剤 | 汚れを落とす |
保存料 | 腐りにくくする |
化粧品 | 色や香りがある |
薬 | 病気やけがを治療 |
殺虫剤・農薬 | 特定の害虫を退治 |
有害な物質の中には、自然の中では分解しにくいものがあり、人や動植物などの生きものや水、大気、土に少しずつたまっていきます。間違った使い方や捨て方をすると、人の健康や動植物に害を及ぼします。
商品に書かれている注意書きなどで「さわってはいけない」「口に入れてはいけない」と書かれて禁止されていることは絶対にしないようにしましょう!また、捨てる時はきちんと分別して、リサイクルできるものはリサイクルして、ルールを守って捨てましょう!
また、できるだけ「有害な物質」を含んだ製品を「買わない」「使わない」ように努力していきましょう!
日本を含めた多くの国で、日焼け止めに使われている成分が、ごく低濃度でもサンゴに共生する「らん藻」を殺し、サンゴの白化の一因になっているとの実験結果が、イタリア・マルケ工芸大の研究チームにより発表されました。日焼け止めとサンゴの白化との関連が実証されたのは初めてだということです。白化が長引くとサンゴが死ぬことがあり、チームのロベルト・ダノバロ博士は「サンゴへの悪影響が少ない物質への転換が必要だ」と指摘した。
チームは、インドネシア、メキシコ、タイ、エジプトの4カ国の海でサンゴを採取。海水1リットル中に、市販の日焼け止めを100万分の1リットルだけ含む水の中で飼育した。その結果、18~48時間のうちにらん藻が大量にサンゴから抜け落ち、96時間以内にサンゴが完全に白化することを確かめた。
日焼け止め中の成分ごとに詳しく調べると、パラベン、桂皮酸、ベンゾフェノン、カンファー抽出物という4種類の物質に、使用時に海に溶け出すのと同程度の量で、サンゴを白化させる作用があることが分かった。
2008.2.16 MSN産経ニュース