「水の惑星」と言われ、水に恵まれた地球に見えますが、地球上の水のうち97.5%は海水が占めています。淡水は残る2.5%だけです。しかも、その淡水のうち70%は氷河で、30%が地下水や河川・湖沼水なのです。
私たちが利用できる水は、たったの0.01%なのです。
私たち人間の身体の60〜70%を占めているのは水分です。人間に限らず、地球上に存在するものの多くは水でできています。私たちは水なしには生きていけません。
私たちは生活の中で、飲み水以外にも多くの水を使っています。「シャワーの流しっぱなし」「流し洗い」「流しな がら歯磨き」「トイレの大レバー」「お風呂のお湯の貯めすぎ」など、汚さないだけでなく、ムダをやめて限りある資源を必要最小限に利用する工夫をしましょう!
私たちは水質汚染の原因となることをたくさんしているのです。
1〜2mg/ℓ | 河川で比較的きれいに見える水のBOD |
5mg/ℓ | 魚が最快適に生息できるのは5mg以下 |
3,000mg/ℓ | 米のとぎ汁を2,000cc廃棄するとBODは3,000mg (5mg以下にするには1,200ℓが必要) |
80,000mg/ℓ | 牛乳200cc廃棄するとBODは80,000mg (5mg以下にするには3,000ℓが必要) |
水の汚染を表す単位「BOD(Biochemical Oxygen Demand)」=生物化学的酸素要求量酵素が十分な状態で一定時間内に水中の有機物を分解するのに消費する溶存酸素量のことで、汚染度が進むほど値は高くなる
私たちが日々使っている、あらゆる種類のシャンプー・リンスなど、お風呂、トイレ、お洗濯、お料理や食事の時にでる食べ残しや油汚れ、食器洗いなど台所からでる排水は、生活排水の中でも大半を占めると言われています。
また、廃棄物などや大気中の汚染物質による酸性雨、工場からの排水、農薬と…水質汚染は深刻な状況です。
こんなにたくさんの水が必要なんです!
天ぷら油(20ml) | 浴そう(300リットル) × 20杯 |
牛乳コップ1杯(200ml) | 浴そう(300リットル) × 11杯 |
みそ汁お椀1杯(180ml) | 浴そう(300リットル) × 4.7杯 |
中濃ソース大さじ1杯(15ml) | 浴そう(300リットル) × 1.3杯 |
シャンプー1回(4.5ml) | 浴そう(300リットル) × 0.67杯 |
こども環境白書2009 (http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/kodomo/h20/index.html) より引用
海や河川の中には、汚れ(有機物)を分解する微生物がいて、自然の力で浄化出来るよう手伝っています。大量の汚染物質が流れ込むと、プランクトンが異常発生し、酸素不足になって魚や貝が住めなくなったり、「赤潮発生」の原因になったりするのです。
また、農耕地や地下水に有機汚濁物質物質が流れ込むと、農作物や水道水も汚染され、それらを飲んだり食べたりする私たちの健康にも影響を与え、動物たちの生態系にも悪影響を与えているのです。
油は海の生物の卵を殺し、魚のエラにつまってしまうと呼吸ができず死んでしまいます。鳥の羽に付着すれば、空気をためることができず寒さをしのぐことができません。水面に浮く力も無くなり、一度水に沈んだら浮かびあがれないのです
私たちの食事には「ご飯」は欠かせません。ところが、このお米を洗った時に出る「とぎ汁」が水を汚す一因となっているのです。お米のとぎ汁には、リンやチッソといった栄養素が多く含まれています。リンやチッソは無機質であるため、バクテリア分解に頼る下水処理施設では分解されずに、河川や湖沼、海洋に流れ出てしまいます。
また、下水処理技術の高いところでも、処理しきれずに素通りしてしまうのです。リンやチッソの富栄養化がプランクトンの異常発生へとつながり、赤潮やアオコなどの発生原因にもなってしまうのです。
お米のとぎ汁には、とっても役に立つ成分がいっぱい入っています。単に捨ててしまうのはもったいないのです。 捨てずに活用する方法があるのです。楽しみながら生活に取り入れてみましょう!